以前、転職した会社の同僚が、帰省した時に会社に顔を出してくれ、 生き生きとした彼の顔を見て”自分らしく働く”について考えてみた記事を書きました。
その時、「仕事がなくなったらいつでも戻ってきていいからな」と上司がそう言っていたのを聞いたとき、私は何かイライラするものを感じました。その言葉には純粋に優しさが込められていたのかも知れませんが、同僚が元の会社に戻る必要がないほど満たされた状態にいることに気がついていないのではないだろうかと・・・
私が偏見を持って聞いていたのかもしれません。
それは、自分の能力が発揮できる場所を見つけ、そこで生き生きと働いている彼を良かったなぁと言えるような職場であってほしい、上司であってほしいという私の思いがあったのかも知れません。当時は私も会社を辞めたいという思いを長年溜め込んで苦しかった時期だったから。
上司の言葉は、会社の問題点、適材適所を理解せず、皆が同じことをできるべきだという評価基準を表しているように感じたからです。
そのことについてもうちょっと掘り下げたいと思います。
自分の能力を活かせる場所を見つけた同僚
私の元同僚A君は、会社を辞めた後自分の能力が最大限に発揮できる職場を見つけました。以前は才能が十分に認められず、彼の評価は低かったです。絵を描くのが得意だった彼は、会社外でやっていた活動のせいで遅刻や有給休暇の多用が問題視され、社内での評価が下がる一方でした。
しかし、新しい職場では彼の才能が評価され、自信を取り戻し、生き生きと働いているようでした。先日、久しぶりに彼が会社を訪れたとき、その変わりように驚きました。外見もオシャレになり、表情も輝いていたからです。
上司の言葉とその意味
そんなA君に対して、1人の上司が「仕事がなくなったらいつでも戻ってきていいからな」と帰るタイミングで言ってたのを聞いたんです。この言葉は、純粋に優しさの表れかもしれないし、辞めた社員に対する存在を認めているからなという表現だったのかもしれないけど・・・
私にはとても引っかかる言葉でした。
それはA君の現状を理解してるの??と感じたからです。
上司が理解していないこと
私がこの上司に感じていたこれまでの違和感が、この一言でつながったような気がしました。
彼が理解していないこと
- 個人の成長と変化:
- A君は今、会社にいた時と違ってグンと上昇したんです。自分の能力を存分に発揮できる場所を自分で見つけて働いていて、元の会社に戻る必要がないほど充実してるんです。
- 適材適所の重要性:
- 今の職場で成功しているのは、彼の能力が適切に評価され、活かされているからです。上司は、A君がそのような環境を見つけたことを認識していません。
- 社員の自立性:
- 上司は、退職した同僚が自立して新しい道を切り開いたことを理解していません。元の会社に戻ることは、同僚の自立した選択を否定することになりかねません。
これまで、この上司が部下の人柄や仕事のやり方に対して公平に見ていないなと感じていたんです。
それは、社員一人ひとりの能力や適性を理解し適材適所に配置することや、自分のやり方や従来のやり方に固執することなく、部下に任せていくことをしないことの根本の原因がここにあるのだなと気がつきました。
すべての社員が同じことをできるべきだという考え方、新しいやり方や視点を模索することを可能にする方針は、働く社員の満足度を高めるし、それは会社の発展にもつながると私は思ってます。
まとめ
上司の言葉は優しさのつもりだったかもしれませんが、私には社員の色々な生き方、考え方、働き方というところの捉え方が自分とは全く違って、だからこそ私は違和感を感じているのだとわかった瞬間でした。
提案してもいつも否定から入られたこと。苦手なことをやらされて逆に時間がかかりストレスを抱えていた同僚。素直に聞く人とそうでない人への態度の違い。
これらの原因がわかって私も少しスッキリ。ますますこの会社で働くことはしんどいなとわかった瞬間でした。